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2008年 05月 21日
刺し子って何?
生地に糸で幾何学模様のような柄を縫いこむ技法を刺し子といいます。私達のイメージする刺繍と違うところと言えば、刺繍はその縫い目自体が複雑で種類がたくさんあることに比べて、刺し子は縫い目自体は私達誰もが知っている運針(生地の上から下へ刺し、また下から上に刺して直線を描きだすもの)で、とても簡単だということでしょうか。 ところが、その簡単な縫い目をいろんな方向から刺し込んでいくことで出来上がりはとても複雑で美しい模様が仕上がるのです。 有名な刺し子といえば津軽の『こぎん刺し』、南部の『菱刺し』、庄内の『庄内刺し子』があり、これらが日本三大刺し子と言われています。 綿の栽培ができなかった津軽地方では手軽に綿製品を使えず、 1724年(享保9年)「農家倹約分限令」により、農民は仕事着、普段着において木綿が禁止され、紺麻布を着ていました。 しかし麻は繊維が荒く、津軽地方の冬の寒さを防ぐことができなかったため、麻の糸で布目を埋めて、木綿の糸が手に入るようになると農家の女性が競うように刺繍をして、暖かい空気を服の中に留め、快適な被服気候を保ったそうです。 刺繍をすることで衣服の保温性・強度を高めるだけでなく、その美しさから装飾性も高めることになり、農民女性達の美意識までもを高めることとなったのでしょう。実用性から生み出された文化というところに日本の伝統文化を感じます。 刺された着物は昭和初期、柳宗悦らの民藝運動で再評価され、昭和40年代頃まで、米どころ庄内の農家では作業着に独特の刺繍を施し生地の補強を行っていたそうです。 ちびっこ造形教室では本を参考に(刺し子の花ふきん:雄鶏社)伝統模様ではなくイラスト模様に挑戦しましたが、スタッフの布のセレクトが悪かったためとても縫いにくかったようでかなりの苦戦となりました。 平行してスタッフは同じ本を参考に伝統模様の「亀甲花刺し」に挑戦しています。手芸は得意なのですがこちらもかなりの苦戦で、なかなか先が見えません。 昔の日本女性は何を感じながら一針一針を進めていたのでしょうか。 参考・引用 ウィキペディア 山形県産業技術会館ホームページ
by chibi-zoo
| 2008-05-21 15:16
| 伝統工芸に挑戦
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